
婦人科で相談していいタイミング
更年期の不調は、誰にでも起こる自然な現象ですが、「どこまでが我慢できる範囲なのか」がわかりづらいものです。多くの人が「この程度で病院に行くのは大げさかも」とためらいますが、実は婦人科での相談は“早いほど良い”のです。
更年期外来では、まず問診と血液検査でホルモン値を確認します。エストロゲン(E2)や卵胞刺激ホルモン(FSH)の数値から、体の変化を客観的に把握できます。その上で、症状の重さや希望に応じて以下のような選択肢があります。
ホルモン補充療法(HRT)
エストロゲンやプロゲステロンを補い、ほてり・不眠・情緒不安定などを改善します。医師の管理のもとで行えば安全性も高く、生活の質を大きく向上させます。漢方治療
「加味逍遥散」や「桂枝茯苓丸」など、体質に合わせた処方で自律神経や血流を整えます。サプリメント・生活指導
軽症の方には、食事・運動・睡眠の見直しと、サプリメントの併用がすすめられます。
病院を選ぶときは、「更年期外来」「女性外来」と明記されたところがおすすめです。医師との相性も大切なので、遠慮せずに質問したり、合わなければ転院しても構いません。
そして何より、「相談する=弱い」ではありません。更年期を快適に過ごすための“知恵”と“味方”を得るための行動です。心身に小さな違和感を覚えたら、ためらわずドアを開けてみましょう。