食生活でできる更年期ケア

食事は、ホルモンバランスの乱れを和らげるための基本中の基本です。まず注目すべきは、「エストロゲンに似た作用を持つ成分」=大豆イソフラボンです。豆腐・納豆・味噌・豆乳など、日本人にとって馴染み深い食品から自然に摂取できます。イソフラボンは体内で「エクオール」という成分に変わることで効果を発揮しますが、日本人女性の約半数は腸内でうまくエクオールを作れません。そのため、腸内環境を整えることも重要です。発酵食品(納豆、ヨーグルト、ぬか漬けなど)を取り入れましょう。

さらに、更年期以降は骨密度が低下しやすくなるため、「カルシウム」「ビタミンD」「マグネシウム」を積極的に摂る必要があります。カルシウムは牛乳や小魚、ビタミンDは鮭・サンマ・キノコ類に多く含まれます。マグネシウムはナッツ類や海藻から補いましょう。

また、ホルモンバランスが乱れると血糖値が上がりやすくなり、食後の眠気や集中力の低下を招くことも。主食は白米よりも玄米や雑穀米を選び、血糖値の上昇を緩やかにすることが大切です。
そして、食事は「我慢」ではなく「楽しみ」に。好きな食材をバランス良く取り入れることで、心も満たされ、ストレスも軽減されます。