
メンタルケアと-セルフコンパッション
更年期のつらさは、身体症状だけではありません。気分の落ち込み、焦り、怒りっぽさ、無気力…。ホルモンの変動で感情の起伏が大きくなり、自分でもどうしていいかわからなくなることがあります。
そんなときこそ意識したいのが、「セルフコンパッション(自己への思いやり)」という考え方です。
セルフコンパッションとは、心理学者クリスティーン・ネフが提唱した概念で、「つらいときに自分を責めるのではなく、友人に接するように優しく理解すること」。
「またできなかった」「私だけダメ」と責める代わりに、「よく頑張ってるよね」「今はそういう時期なんだ」と声をかける。これだけでストレス反応が大きく変わります。
具体的な方法としては、
日記をつけて、自分の感情を「見える化」する
呼吸瞑想をして、今この瞬間に意識を戻す
自然の中を歩く、ペットと触れ合うなど五感を癒す
などが挙げられます。
また、孤独を感じるとストレスは倍増します。信頼できる友人や家族、同じ悩みを持つ人と話すことも心の回復につながります。オンラインコミュニティやカウンセリングも、今は気軽に利用できます。
心の健康は“体の不調の根っこ”でもあります。頑張りすぎるより、「今日はこれでいい」と自分を許す習慣を持つことが、ホルモンバランスにも良い影響を与えるのです。